自然療法の主役、ハーブについて

                            厚生労働省所管 輸入食品衛生管理者    

                            ユーマックス 代表取締役       湯谷 睦

 

 

ハーブにはどういうものがあるでしょうか?

 

植物の細胞は小さな化学工場にたとえられます。二酸化炭素と水と日光という原材料から、養分を作り出します。この過程で酸素という副産物が発生します。ハーブは大概、薬理学的に有効な物質を多く含んでいます。植物は葉、根、実、花、樹皮、茎、種など、複数のパーツから構成されています。いずれも薬効成分を含み得るのです。どのようなハーブにも、その症状に有効なハーブが存在します。特定の器官に作用するハーブ、全体に体調を整えるハーブ、痛みや炎症を押さえるハーブ、リラックスさせてくれるハーブ、身体の免疫機能を高めるハーブ等、様々なハーブがあります。

 

ハーブ療法とはどういうものでしょうか?


ハーブ療法は植物が持っている癒しの力を利用して、人間の本来持っている自然治癒力に働きかける治療法です。身体の不調や病気に対処するとき、自ら治ろうとする内部の力に呼びかける方法をとる療法をナチュロパシー(自然療法)といいます。
ハーブ療法はこのナチュロパシーの分野です。私達が一般的に親しんでいる医薬品や手術などの近代医学による医療と自然療法では、病気に対する考え方が大きく異なります。
おおざっぱにいいますと、近代医学では、病気とは身体の外にある病原菌などが原因となって、引き起こされたものと考えます。従って、構成物質に代表される医薬品でこの外敵を撃退することが治療であり、病原菌が死ねば病気は治ったと考えます。この考えは伝染病などの感染症などの病気が大部分で、そのために生命の危険にさらされていた時代は有効でした。しかし、公衆衛生の向上とともに、伝染病がほとんど姿を消し、それに代わってストレスが原因となる心身症や成人病が病気の大半を占めるようになると、近代医学の方法はあまり効果を発揮できなくなりました。逆に、その治療により、次なる病気を引き起こしたり副作用の発生というマイナス面も浮き彫りになってきました。そんな状況のもとに、今見直され期待が寄せられているのが、近代医学以前から行われていた自然療法です。今では現代病に悩む世界の先進国の間で、この自然療法の復活が急激に進んでいます。

 

ハーブのとり方


ハーブによって得られる効果は個人によって差があります。太っている人はやせている人より多くの量を必要とします。年齢によっても差がでます。体重や年齢に関係無く、薬品に敏感な人は少ない量でも効果が得られます。このような個人差に対応するよう、用量は普通多少の幅を持たせてあります。例えば、あるハーブで用量が1〜3錠となっている場合は1錠から初めて下さい。副作用が出なければ、3錠まで徐々に増やしていっても構いませんが、少ない量で十分に癒されるなら、それ以上増やす必要はありません。また、妊娠中や授乳中の人、医師から治療を受けている人はその使用を専門家に相談した方がよいでしょう。


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